乳がん治療手記14

FEC4回目

2005年11月10日(木)   FEC4回目、プロテカジンをタガメットに

いよいよ術前化学療法の最終回。今日の白血球数は2800。前回投与1週間後、なぜか投与日よりも増えていたのが、今日はその半分近くまで落ちている。骨髄抑制と回復が、普通よりも遅くズレて出ているみたい。で、今回もエピルビシンは100mgで。結局120mgで投与して貰ったのは2回目のみとなってしまった。

今日は、いつも処方して貰っている胃薬を、シメチジンというのに変えて貰えるか頼んでみる。シメチジンが、がんの再発抑制効果があるのではないか、という記事をいくつか見つけたので。先生曰く、
「人気の無くなった古い薬復活の為に行った試験結果で、大腸がんに効果があるんじゃないか、という事であって乳がんにはあまり関係ないと思うけどね。サメの軟膏程度に思っていた方がいいよ」
ということだ。
「でも、胃に対する効果は、今までのお薬と大して変わらないから、試してみる?」
「はい、お願いします!」
「プロテカジンをタガメットに変更、と」
「セルベックスではなくプロテカジンを、ですか......?」
プロテカジンは、抗がん剤投与後3日間だけ飲む胃薬。
「シメチジンはH2ブロッカーだから、セルベックスの代わりにはなりませんよ。薬の働きが違いますからね」
なーんだ。3日間だけ飲んでもねぇ......でもまあ、とりあえず変えて貰った。 (追記:シメチジン服用に関して、ホルモン陽性の乳がんの場合は、悪影響が出る可能性もあるので慎重にした方がいい、との見解も後に見つけたので、術後化学療法開始の折に、元のプロテカジンに戻して貰いました。)

最終回ということで、入院申し込み書と、手術前の各種検査申し込み書を貰う。それと、血液検査でB・C型肝炎、HIV、梅毒を調べる事に関する同意書に署名。検査は、血液検査の他に肺機能検査やらマンモグラフィー等。しこりの状態は、MRIで調べるとのこと。それから、今の体重を聞かれる。化学療法開始から2kg程減。執刀はI先生がしてくれるのかどうかを訊ねると、して下さるという事で、一安心。

あぁ、いよいよ手術なんだー。入院は11月終わりか12月初めで申し込んで下さい、ということだ。で、手術の日にちは?と尋ねると、先に入院日が確定してから決まるのだそう。変なの、順序が逆じゃないの?と思ったけれど、手術の日にちは決まったのにベッドが空いてません、じゃどうにもならない、ということか。

化学療法センターに向かう前に、各検査を申し込んで30日の予約を取ったけれど、MRIが込んでいて、来月7日しか取れなかった。入院はその後にした方がいいのかどうか分からなかったので、外科外来まで戻って、看護師さんに確認。
「とにかく11月末か12月初めで申し込んで下さい」
とのお返事。化学療法の時間が迫って来ていたので、入院申し込みは後回し。

今日の点滴も、右腕にして貰う。採血も点滴もここの所ずっと右だけど、右腕はもう針の刺し納めだからね。いつもの鼻の奥のツーンとした痛みが、今日はシクロフォスファミドを落としている最中にやって来た。最初は、全ての投与が終わってしばらくしてからだったのに、段々早くなってるみたい。


本日の支払い: 29,690 円也。
本日のお薬代:    830 円也。
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2005年11月11日(金)〜13日(日)   食欲無し、耳鳴りが気になる

今回は、投与日から気分が悪くなってきた。次の日には、頭が何か船酔いになった様な、クラクラした感じで、胸のムカムカのせいもあって、アイスクリームしか食べられなかった。2日目、3日目も食欲全く無し。というか、空腹感はあるのに、食べる気が全くしない。でも日曜日には結構無理して色々詰め込んだ。

それと、これは1ヶ月程前からなんだけど、毎日耳鳴りの様な物がして、すごく気になる。昼間には無いんだけれど、夜、部屋でコンピュータに向かっていると、決まって左のこめかみ辺りで、ズクンズクン、と脈打つような音が聞こえ始める。ま、これは耳鳴り、とは呼ばないのかな?何なのか良く分からないけど、脳に転移?とか、どうしても考えてしまう。頭の中は一度も検査してないから、余計に不安。いきなり脳に転移、っていうのはまれらしいけど......


2005年11月16日(水)   2ヶ月振りのご飯、忘れていた問題

昼食に玄米粥を作る。

FEC開始後に腹痛に襲われてから、全くお米を口にしていなかった。入院が近付いて来て、そろそろご飯食べられるようになっとかないと、とお粥から食べ始めることに。これが、癖になる程においしかった。

それと、今日の相棒からのメールで、すっかり忘れていた問題を思い出す。

入院するに当たり、私が乳がんである事をまだ言っていない父に何と説明するか......

早目に本当の事を言った方がいいよ、と相棒は言うけれど、「がん」という病名を父に伝える事に大きなためらいを覚える。

父のウツがぶり返した時は、家族全員が何が重い病気にかかったと思い込んでいたようで、連日夜中に家族全員の部屋を訪れ叩き起こして、大丈夫か、と聞いて回る、ということがあった。

そういう事があったので、私の本当の病気を知った時、またぶり返すのでは、ととても心配。何年も掛かってやっとここまで回復して来てるのに、また逆戻りになるのだけは避けたい。

ん〜、どうしたもんかな。


2005年11月21日(月)   手術のタイミングと予後の関係??

一日中コンピュータに向かって乳がん手術について調べる。と言うのも、先日本屋さんで読んだ本に、手術のタイミングについてこれは重要なのでは、と思う記述を見つけたので。

その本には、手術をする時期が生理周期のどこに当たるかによって、予後が変わる、というような事が書いてあったのだ。お忙しい I 先生に、こちらから手術日を指定する、なんてことは到底出来ないし、抗がん剤投与のせいで生理周期は乱れに乱れていて、どのみち生理周期を正しく把握するのは無理なんだけど、手術を目の前にしてそういう記述を読んで、調べずにはいられなった。

卵胞期(月経の始まった日から排卵まで)より黄体期(排卵後から次の月経まで)に手術をした方が、再発の確立が少ない、と結論付けている研究と、どちらに手術をしても際立った差異は無い、と結論付けている研究とに分かれているようだ。黄体期にした方が予後がいいと出たことについて、卵胞期には、NK細胞の活動が弱まるという事、それからエストロゲン濃度が高くなる事を理由に挙げている記事もある。でも、卵胞期にした方が予後がいい、という逆の結果が出た研究も、少数派ではあるけれど、あるようだ。

生理周期が全く分からなくなってしまっている以上、こだわっても仕方が無いんだけど、卵胞期の手術になったらイヤだなぁ、と言うのが私の印象。前回生理開始は今月の初めだったけど、何しろ周期が2週間から4週間の間で、全く予測が付かないので、どうしようもない。

手術日が生理の真っ最中に当たってしまう、というただでさえ最悪な状況になる、いやーな予感はするんだけど......

夢中で色々なサイトを見ていて、気が付けば朝の3時になっていた(^ ^;)。


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2005年11月24日(木)   予約外外来でノルバデックス処方をお願い

術前の化学療法が終了して手術が近付くにつれて、心配が募ってくる。手術自体に対する不安よりも、術後の化学療法が始まるまで、全身に散らばってしまっているかもしれないがん細胞が野放し状態になるんじゃないか、ということ。

生理が今にも始まったら、増大した女性ホルモンを餌にして、がん細胞が増殖してしまうんじゃないか....という考えが頭から離れない。それで、本来ならば術後化学療法が終了してから始めるノルバデックス処方を頼んでみよう、と思い立って、今日は早起きして病院に向かう。

予約外だったのでかなり待つものと思ってたけれど、2時間ちょっとで順番が来て、すんなりと28日分のノルバデックスを処方して貰った。

術後の化学療法までの約1ヵ月、まぁ、気休め程度にしかならないのかもしれないけど。


本日のお薬代:    4,300 円也。
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2005年11月26日(土)   手術の事を父に告げる

私の病気のことをまだ正確に知らせていない父と、久し振りに帰って来ていた弟に、手術をするので入院する事を話す。

「手術、ってどこ切るの」
と案の定、父の顔色が変わった。ああ、しまったー(><;。
「ここにしこりあるから、それ取らないかんねん」
とそれだけ言う。それで納得してもらえたかな?ちなみに、弟には病気が発覚した時点で、母が話してくれている。

手術の日には、父は病院に来ない方がいいと思う。今の父の状態じゃ、またパニックになりかねない。待合室で、何時間もじっと座って待つのは、かなりのストレスになるだろうからね。

「お父さんには、何とか家にいてもらってね」
と、母には頼んであるんだけど......


2005年11月28日(月)〜29日(火)   野菜ジュース大量購入、相棒再来日

28日(月)、毎日飲んでる野菜ジュースを入院中もなるべく続けようと、丁度スーパーで安売りしていた200mlパックを大量に購入。

29日(火)、相棒が再び来日。今回は、最初から私の実家に泊まる覚悟で来てくれた。タイのパタヤに寄った後の来日で、
「寒い、寒い」
と連発している。今回も又気を使って、私の両親へのお土産を持参。そんな毎回、気を使わなくてもいいって言ったのに......




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